トップ営業とその他の差は、AIの「俗人化」とよく似ている

2026/01/28

こんにちは、おぐりんです。

最近、不動産会社さんから研修やご相談をいただく機会が増えています。
その中で、ほぼ必ずと言っていいほど出てくる悩みがあります。

トップ営業マンと、そうでない人の差がなかなか埋まらない
ボトムアップが本当に難しい

これは不動産に限った話ではなく、営業組織全般でよく聞く話です。

トップ営業マンは確かに成果を出している。一方で、
・トップはさらに伸ばしづらい
・ボトムはなかなか上がらない

会社としては当然「ボトムを上げたい」と考える。
そこで最近よく聞かれるのが、

AIを使って、この差を埋められないか?

という相談です。

この話を聞きながら、私はいつもこう感じています。

これ、AI活用が社内で俗人化していく構造と、ほとんど同じだなと。

ボトムアップを阻んでいるのは「再現性の設計」

そもそも、営業成績を安定して出すために必要なのは何でしょうか。

それは
会社としてのノウハウが、どれだけ再現可能な形で整理されているか
に尽きると思っています。

もちろん、営業に100%の再現性はありません。

・個人のキャラクター
・臨機応変な対応
・経験からくる勘

こういった要素は必ず必要です。

ただ一方で、

それ以外の部分は、どこまで共通化・言語化できているか

ここがボトムアップの成否を大きく分けます。

再現性が20%しかない組織と、
再現性が60%ある組織では、
ボトムが上がる確率はまったく違います。

教育が「水準」を作るのと同じ構造

少し話が逸れますが、日本の教育はよくこう言われます。

個性は弱いが、平均点は高い

賛否はあるものの、
義務教育によって「一定水準」が社会全体に担保されているのは事実です。

これと同じことが、会社の中でも起きます。

・最低限、ここまではできる
・この型を踏めば、大きく外さない

この「水準」を作れている会社ほど、
ボトムは自然と引き上がっていきます。

逆に言えば、
この水準設計がない組織では、
どれだけ優秀なトップがいても、差は埋まりません。

なぜトップ営業のノウハウは共有されにくいのか

ここで重要なのが「意識」ではなく「構造」です。

よくあるのがこの状態です。

・営業成績を出した人にインセンティブ
・個人成績が評価の中心

この設計だと、トップ営業マンにとって

自分のノウハウを共有するメリットがない

という状態が生まれます。

むしろ、

ノウハウを共有せず、自分で使い続けた方が得

という構造になります。

どれだけ「共有しよう」「チームで強くなろう」と言っても、
インセンティブが個人にしか向いていなければ、行動は変わりません。

AI活用も、まったく同じ問題を抱えている

この構造は、AI活用でも全く同じです。

・AIを使って成果を出した人が称賛される
・「すごいね」で終わる

これだけだと、AI活用は確実に俗人化します。

なぜなら、

どうやって成果を出したのか
それをどう再現するのか

ここにインセンティブがないからです。

結果として、

・一部の人だけがAIを使いこなす
・他の人は「すごい人の話」として聞くだけ

という状態になります。

称えるべきは「再現性を作った人」

では、どうすればいいのか。

私は、評価軸をここに置くべきだと思っています。

  • AIを使って成果を出した人
    ではなく

  • AI活用を体系化し、チーム全体の生産性を上げた人

たとえば、

・どういう業務にAIを使ったのか
・どんな前提を置いたのか
・誰でも使える形にどう落としたのか

これを整理し、共有し、
「チームとして成果を出したリーダー」を評価する。

こうした構造がある会社では、

どうやったら、みんなが使える形になるか?

という会話が自然に生まれます。

広げたいなら「意識改革」ではなく「設計」

AI活用も、営業ノウハウも、
「広がらない」のは意識の問題ではありません。

構造の問題です。

・どこにインセンティブがあるのか
・何が評価されるのか
・どんな行動が得になるのか

ここを設計しない限り、
どれだけ良いツールを入れても、
どれだけ「使おう」と声をかけても、広がりません。

逆に言えば、

再現性を作ることが評価される構造

さえ作れれば、
トップの知見も、AI活用も、自然と組織に浸透していきます。

AI時代に本当に問われているのは、
ツールの選定よりも、組織の設計なのかもしれませんね。

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おぐりん(尾倉侑也)

「好きなことをやる。全部やる。」をモットーに、好奇心のまま生きる。"教育"をテーマに事業を展開。2022年11月のChatGPT登場以降は、複数のAI事業の立ち上げを行う。企業様へのAI定着支援も実施。

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