
AIで考えなくなる?いや、“問い”が悪いんです。
2025/10/01
こんにちは、おぐりんです。
前回の記事では、「AIを使うと人は考えなくなるのか?」という問いをテーマに、AIによって思考停止に陥るリスクと、逆に思考力が拡張されている人の両方が存在する、という構造的な変化についてお伝えしました。
その中で、「考えることが価値になる時代」への移行と、それに伴う教育・企業の在り方の変革の必要性について触れました。
今回はその続きとして、具体的に教育現場とビジネスの現場で、どのようにAIと共に「考える人材」を育てていくのか、という話を掘り下げていきます。
🏫 教育現場における問いの再設計:答えがある問いをやめよう
僕が顧問をしているある高校では、AIを取り入れた探究活動や課題設計を日々実践しています。その中で強く感じているのが、「答えがある問い」は、AIが使われると一気に意味を失うということです。
「AIで答えを出すなんてズルい」──そんな大人の声もありますが、それは正直、大人の怠慢だと僕は思っています。
なぜなら、子どもたちに“AIを使われたら均一になる問い”を出している時点で、問いの設計として失敗しているからです。
たとえば、こんな課題設計はどうでしょう?
「歴史上の人物の声を再現する」
実在の音声資料がない人物を対象にして、書き言葉から仮説を立て、AIボイスを作る。書き言葉と話し言葉のギャップに気づくか?
書き言葉の文体・感情表現・語彙から声色を推定できるか?
他の文献や背景知識と結びつけられるか?
こうなると、仮説の立て方、検証の仕方、考察の深さで、生徒ごとの個性が出ます。AIをどれだけ活用しても、“思考の質”が評価軸になるのです。
🏢 ビジネス現場での問い直し:人にやらせるべきことは何か?
さて、読者の多くは教育関係者ではなく、ビジネスの現場にいる方々だと思います。
この話をビジネスに応用するならば、こうなります。
答えが均一になる業務を人にやらせているなら、それは会社の怠慢である。
たとえば、以下のような業務はどうでしょう?
フォーマットが決まった書類作成
定型的な議事録の作成
ルール通りに進めるだけの作業手順
こうした業務は、人間のクリエイティビティや判断を必要としないことが多く、むしろAIが得意な領域です。ここに人のリソースを使っていること自体が組織の生産性ロスになっていく時代です。
🎯 人に求められる仕事とは何か?
AI時代の本質的な仕事は、次のようなものです。
問いのないところに問いを立てる力
感情や感性を伴った判断
多様な視点からの仮説思考
会社のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)とつなげて考える力
こうしたものは、AIだけに任せられるものではありません。
そして、それを実現するには、社員一人ひとりに「思考する余白」を持たせることが必要です。
だからこそ、AIで“均一な業務”を削ぎ落とし、“考えるタスク”を残す設計を組織としてできるか?が問われていると、僕は考えています。
🤝 まとめ
AI時代、教育もビジネスも「答えのある問い」から脱却するべき。
「AIが悪い」のではなく、「問いが悪い」──それが本質。
いかに問いの設計者になるかが、これからの価値。
AIで均一な業務は剥がし、思考のタスクを増やそう。
結局、AIをどう活かすかは「問い直せる人」が鍵。












































