
ChatGPTでもスキル(Skill)は作れる。Claude CodeやCodexだけの話ではない
2026/03/29
こんにちは、おぐりんです。
最近、Claude Code や Codex の文脈で「スキル」という言葉を聞く機会が増えました。
僕自身も日々使う大変重宝している機能です。
その一方で、こう思っている人も多いはずです。
「スキルって、開発者向けの話でしょ」
「Claude Code や Codex を使わないと関係ないのでは?」
「そもそも、スキルって何?」
でも実は、ChatGPTでもスキルは作れます。
しかも、専用の開発環境に入って細かく設定しなくても、普段使っている ChatGPT の会話の中で「こんなスキルを作って」と頼むところから始められます。
僕自身はもともとエンジニアなので、Claude Code や Codex のような環境に触れること自体にはあまり抵抗がありません。ただ、自社においても、学習コストの高さを感じたり、少しハードルを感じたりする人もいます。
そんな中で、日常的に使っている ChatGPT 上でスキルを作って、必要に応じて修正できるようになったのはかなり大きい変化でした。
実際、弊社の中でも、非エンジニアのメンバーを含めて、それぞれが自分の仕事に合ったスキルを作ったり、使いながら修正したりする流れが少しずつ生まれています。複数の事業を展開していて、各自の仕事の中身が違うからこそ、この「自分の仕事に合わせて作って直せる」という感覚はかなり相性がいいと感じています。
最後に、実際にスキルを作成しているスクリーンショットも貼っているので、スキルの作り方の結論だけ知りたい人はそちらを確認ください。
そもそもスキルって何?
ここは、すでに知っている人は読み飛ばして大丈夫です。
スキルは、ひとことで言えば、ChatGPT に特定の仕事のやり方を覚えさせて、繰り返し使えるようにする仕組みです。
大事なのは、単なる「便利なプロンプト保存」ではないことです。
たとえばスキルには、
どういう手順で進めるか
どういう観点で確認するか
どういう形式で返すか
どういう文脈で使うか
といった内容を持たせることができます。
つまりスキルは、命令文を保存するものというより、仕事の型を保存するものに近いです。
この「仕事の型」を作るときに大事なのは、手順だけでなく、判断基準や前提も一緒に残すことです。会社でAIを使う場合は、以前書いたコンテキストエンジニアリングの話にも近く、AIに何を渡すかだけでなく、どんな文脈で判断させるかが重要になります。
スキルが効くのは、単発作業ではなく繰り返し作業
ここはかなり重要です。
単発の作業であれば、その場で ChatGPT にお願いすれば済みます。
文章を整える。要約する。アイデアを出す。
このくらいなら、その都度頼めば十分です。
でも実務で本当に効いてくるのは、もっとこういう作業です。
まず素材を読む
論点を整理する
足りない観点を補う
目的に合わせて整える
最後に決まった形式で返す
こうした複数ステップの流れが毎回出てくる作業です。
こういうものは、毎回その場で説明するよりも、スキルとして持っておいた方が圧倒的に楽になります。
一方で、すべてをスキル化すればいいわけでもありません。決まった流れはスキルやワークフローにし、調査や企画のように自由度が必要な部分はAIエージェント的に扱う。この切り分けについては、AIエージェント開発の記事でも整理しています。
つまり、
「これは繰り返し発生している作業だな」
と思ったときは、スキルを作る合図です。
単発ならその場で頼めばいい。
でも、同じ流れを何度もやっているなら、スキル化する価値がある。
もう一つ大事なのが、トリガー設計
スキルで見落とされがちだけど、とても大事なのがトリガーです。
つまり、
どんな文脈で、どんな依頼が出たときに、そのスキルを使うべきか
という設計です。
スキルは「何をするか」だけ決めればいいわけではありません。
「いつ使うか」まで考えておかないと、意図しない場面で発動したり、逆に使ってほしい場面で使われなかったりします。
たとえば、こんな定義だと少し広すぎます。
記事を書くときに使うスキル
これだと、かなりいろんなケースに反応しそうです。
それよりも、
個人ブログに関する記事を書くを連想する言葉で依頼があったときに使うスキル
くらいまで絞った方が、使い勝手がよくなります。
個人的なおすすめは「〇〇を連想する言葉」で、明確に「この言葉!」があれば、それをトリガーにすればいいですが、そうとも限らないケースが多いと思うので、一定の判断はAIに任せることにしています。
ChatGPTのスキルがちょうどいい理由
僕自身は Claude Code や Codex に抵抗がないので、そういった環境を使って仕事をすることが最近は多くなりました。ただ、それが全員にとって自然かというと、そうではありません。
特に非エンジニアのメンバーや、そこまで重いツールを日常的に触る前提がない人にとっては、どうしても最初の一歩に学習コストがあります。
その点、ChatGPT のスキルはかなり入りやすいです。
なぜかというと、普段使っている会話の延長で、
「こんなスキルを作って」
「この部分だけ直して」
「このトリガー条件をもう少し狭くして」
というやり取りができるからです。
つまり、新しい環境に入って操作を覚えるというより、
今使っている ChatGPT を少し深く使う感覚で始められる。
これが、社内で広がりやすかった理由の一つだと思っています。
実際に、プロフィール文を作るスキルを作ってみた
今回は、実例としてプロフィール文を作るスキルを作ってみました。
僕たちが運営している Footballcoach(サッカーメディア) では、出演者のプロフィール文を整えることがあります。この作業は一見すると「プロフィールを書いて」で済みそうですが、実際には毎回かなり似た流れがあります。
その人の基本情報を集める
経歴や活動内容を確認する
強みや特徴を整理する
読者に伝わる形に文章化する
最後に、媒体に合ったトーンに整える
そして、必ずエビデンスも添える(事実確認用)
こうなると、単なる文章生成ではなく、プロフィール作成のための調査・整理・出力のフローです。だからこそ、スキルにしておく価値があります。
実際の作成風景をスクリーンショット付きでご紹介します。
スクリーンショットは、普段どおり音声入力で依頼してみました。最近は音声入力しか使わなりました。1. 作りたいスキルの概要を伝える

最初に ChatGPT に「スキルを作りたいです」と伝え、プロフィール文作成の目的、固定したいフォーマット、嘘の情報は書かないこと、そしてエビデンスを必ず添えることを音声入力で伝えました。
2. 質問されるので答える

すると ChatGPT 側から、入力の想定、出力フォーマット、情報源ルールなど、設計を固めるための質問が返ってきます。
ここが大事で、ただ「作って」で終わるのではなく、どういうスキルにしたいのかを会話の中で詰めていけます。
3. 質問に答える

質問に答えます。
「footballcoachのプロフィールを作成して」という言葉に反応してほしいこと
箇条書きではなく文章にしたいこと
そして情報源は公式サイト・所属クラブ公式・本人SNS・大会連盟公式のみにしたいこと
といった条件を渡しました。
4. スキル完成

すると ChatGPT がスキルを作成し、使える状態にしてくれます。
この時点で、トリガー例、出力形式、情報源制限、不明な情報の扱いまで要約して返してくれるので、ざっくり仕様確認もしやすいです。
「Install」を押せば、どのチャットからも利用ができるようになります。
5. 作ったスキルを試す

新しいチャットを開いて、
「本田圭佑さんのfootballcoach用のプロフィール文作って」
と依頼してみました。
ポイントは、特にスキルを使ってとは言っておらず、先ほどのトリガー条件にマッチするので「Used footballcoach-profile-writer skill.」と勝手にスキルが起動しました。
5. 自動で実行

実際に出てきたプロフィール文がこちらです。
プロフィール文に加えて、エビデンスとなるリンク一覧も一緒に返ってきています。
この時点でも十分よくできているのですが、実際に使ってみると、「もっとこうしたい」が見えてきます。
6. スキルの編集
個人的には、ここが一番大事だと思っています。
スキルは、最初に作った時点で完成ではありません。
むしろ、一回使ってみてからが本番です。
今回も、出力を見ていて一つ気になった点がありました。
それは、プロフィール文において、プロ以前の情報がやや丁寧に入りすぎていたことです。
Footballcoach のような文脈では、もちろん最低限の背景情報は必要ですが、どちらかというと視聴者が気になるのはプロになって以降のキャリアです。
なので今回は、その方針を ChatGPT にそのまま伝えて、スキルを修正してもらいました。

ここでもやっていることはシンプルで、
「プロより前の情報は最低限でよくて、どちらかというとプロになった後の情報の方が重要」と、使ってみて感じた違和感をそのまま伝えただけです。
スキルを作るときに完璧な設計を目指すというより、実行結果を見て微調整する方が楽ですし、欲しい結果も得やすいと思います。要は、PDCAですね。
7. 修正完了

すると ChatGPT が修正内容を整理して返してくれます。
何をどう変えたのか、どこに優先順位を置いたのかが見えるので、「ちゃんと意図どおり直っているか」を確認できます。
これだけで修正できるとなると、どうでしょう?
自分でもできそうじゃないでしょうか?
8. 再度動作確認

修正版のスキルで再度プロフィール文を生成すると、たしかにプロ以前の情報はコンパクトになり、プロ以降のキャリアが中心に整理された文章になりました。
作って、試して、直せることまで含めて、非常に簡単にでき、使い慣れたChatGPTの画面上からもできる点からも、あなたの社内でも導入しやすいのではないかと思います。
何を作るかはあなたの業務次第
まずは、気軽に作ってみることをおすすめします。実際に触れていく中で新しいアイデアが生まれ、効果も実感しやすくなるはずです。
また、どのような仕事をしているかによって、スキルとして用意しておくと便利なものは変わってきます。そのため、日々「こんなスキルを作った」と共有し合うことで、新たな発想が生まれ、作業効率の向上にもつながるのではないでしょうか。
さらに、Googleドライブの情報取得や、Googleカレンダー、Gmail などの外部ツールとの連携も可能です。こうした組み合わせによって活用の幅は大きく広がるため、ぜひさまざまな形で挑戦してみてください。
この記事が、これまでスキルを知らなかった方や、知っていても Claude Code や CodeX などを使っておらず、自分には関係ないと感じていた方にとって、少しでも役立つ情報になればうれしく思います。
また、弊社ではこのようなAIの新しい情報を、各企業の状況に合わせてご支援する伴走型サポートも提供しています。
「ChatGPTは使い始めたけれど、社内でどう広げるか分からない」
「自社の業務に合わせた使い方を整理したい」
という場合は、AI顧問や法人向け生成AI研修の中で、業務への落とし込みまで一緒に整理しています。














