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AI活用は「全体最適」から始めるな。小さな業務改善の積み上げが会社を変える

こんにちは、おぐりんです。

AI活用を始めるなら、せっかくだから会社全体を変えたい。そう考えるのは自然です。営業も会議も資料作成も、最初から全部つなげたくなります。

でも、全体を一度に変えようとすると、最初の一歩がなかなか決まりません。まず一つの仕事を選んで、実際に終わらせてみる。僕は、その順番が大事だと思っています。

全体を変えようとすると、最初の一歩が決まらない

会社の仕事は、見た目以上に複雑です。同じ営業の仕事でも、人によって進め方が違う。部署や案件が変われば、判断の仕方も変わります。しかも、その違いの多くは、まだ言葉になっていません。

そこでいきなり「営業全体をAIで変えよう」とすると、何をAIに渡すのか、誰が結果を確かめるのか、どこまでできれば成功なのか、一度には決めきれません。AIを試す前の整理だけで止まってしまうのは、最初に扱う範囲が大きすぎるからです。

まずは、一回で終わる仕事を選ぶ

最初は部署全体の仕事を選ばなくて大丈夫です。たとえば「営業全体を変える」ではなく、次の営業会議の決定事項を整理する。「情報共有を改善する」ではなく、一つの提案書から社内で確認したい点を抜き出す。そのくらいまで小さくします。

  • 一つの会議の文字起こしから、決定事項と担当者を整理する

  • 一つの営業メモから、次回確認する項目を抜き出す

  • 一つの提案書について、社内レビュー用の論点をまとめる

小さくする目安は、何を使い、何を作り、誰が確かめたら終わりかを言えることです。「議事録を何とかする」より、「次の会議の文字起こしから決定事項と担当者を抜き出す」のほうが、試しやすくなります。

どの仕事から始めるか、迷ったときは

やってみたいことがいくつもあるなら、まず三つだけ書き出してみてください。そして、次の四つを見ます。点数を付ける必要はありません。「これはすぐできそう」「ここはまだ曖昧だな」と確かめるだけで十分です。

  • 使う情報は、すぐ手元にあるか

  • 何ができあがればいいか、一言で言えるか

  • できあがったものを、自分たちで確かめられるか

  • 一回分で区切れるか

最初のAI活用業務を入力・成果物・自己確認・対象範囲の四観点で選ぶ図

この四つがはっきりしている仕事なら、実際に試したあとで、うまくいった点も足りなかった点も話せます。逆に、必要な情報があちこちにあり、何を作るかもまだ決まっていない仕事は、最初の一つとしては少し大きいかもしれません。

たとえば、営業会議の整理から始めるなら

営業の仕事でAIを使いたいなら、始め方にはこんな違いがあります。

  • 営業活動全体を改善する

  • 毎週の営業会議の議事録を整理する

  • 次の営業会議1件について、決定事項を整理する

「営業活動全体」だと、扱う情報も関係者も多く、どこまでやれば終わりか決めにくい。「毎週の営業会議」まで絞れば少し見えてきますが、まだ毎週どう続けるかを考える必要があります。

そこで、まず次の会議一回分だけを整理してみる。文字起こしを使って決定事項を抜き出し、会議に出た人に確認してもらえば、一度区切りを付けられます。一回やってみると、毎週続けるために何が必要かも見えてきます。

「誰が、どこまでやるか」も決めておく

仕事を一つ選んだら、誰が試すのか、どこまでできたら終わりなのかも決めておきます。たとえば、こんな一文です。

営業責任者が次の会議の文字起こしから決定事項と担当者を整理し、会議に出た人が内容を確認できたら、今回は終わり。

これなら、試す人も確認する人も、同じところを目指せます。使うツールや毎週の運用方法は、一回やってみてから考えても遅くありません。

やってみると、その会社の判断が見えてくる

会議一回分でも、実際にAIを使ってみると迷うところが出てきます。「決定事項」と「まだ出ただけの意見」はどう分けるか。担当者が決まっていない話はどう残すか。社内ではどんな言い方をするか。こうした判断は、会社によって違います。

僕は、一つの仕事を試すこと自体が、AIに必要な会社の文脈を見つける作業だと思っています。頭の中で全社共通のルールを作るより、目の前の仕事から「うちではどう判断するか」を確かめるほうが、ずっと具体的です。

二つ目、三つ目の仕事を試せば、共通して必要な情報や確認の仕方も見えてくるはずです。そのときに、仕事同士をどうつなぐか考えればいい。最初の一回で全部を決める必要はありません。

最初の一つを、ちゃんと終わらせる

会社全体のAI活用を考えるときほど、まず目の前の一回を終わらせてみてほしいです。何を使い、何を作り、誰が確かめるか。そこまで決めて動かすと、次に何を変えたいかが具体的になります。

AidiaのAI研修でも、実際の仕事を題材に、最初の一つをどう選ぶかを大切にしています。まずは、次に行う仕事の中から「一回だけ試せそうなこと」を書き出してみてください。

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